Linuxカーネル開発者、M1搭載MacBookへのLinux移植を疑問視

M1 MacBook Pro Air
 
Linuxカーネル開発者として知られるリーナス・トーバルズ氏は、Appleが自社開発したM1チップを搭載したMacBook ProおよびMacBook Airについて、Linuxが移植される可能性は低いと考えていることがわかりました。

Linuxが動作するなら絶対1台欲しい

「Real World Technologies」フォーラムにおいて、M1搭載MacBookについて意見を求められたトーバルズ氏は「Linuxが動作するなら、絶対1台欲しい。Linuxが動作するARMラップトップがずっと欲しかった。新しい(MacBook)AirはOSを除けば、ほぼ完璧だ」と答えています。
 
ARMベースでLinuxが動作可能なラップトップはすでに存在しています。しかしPinebook Proを始め、そのほとんどが200ドル以下の格安モデルであり、高性能とは言い難いものばかりです。
 
トーバルズ氏が「ずっと欲しかった」というARMラップトップとは、安価な反面、機能が制限されたモデルではなく、M1レベルの高性能チップを搭載したハイエンドのラップトップです。

AppleがM1の詳細を公開することはまずない

しかし米メディアZDNetのインタビューにおいて、トーバルズ氏は次のようにM1の問題点を語っています。
 

M1の一番の問題は、GPUとその周辺デバイスだ。見る限りではLinuxを全くサポートしていない。Appleが情報を公開してくれればいいのだが、その可能性は低そうだ。とはいえ、希望を捨ててはいない。

 

トーバルズ氏は、Linuxカーネル開発者らに対し、AppleがM1 SoC(システムオンチップ)の詳細を公開することはまずないと考えているようです。より情報が外部に明らかになっているIntelチップを搭載しているMacでさえ、Linux開発者たちにとってはチャレンジが必要でした。
 
今後Appleが含め今後さらに内製化を進めていくのであれば(モデムRFモジュールも内製化するとの噂あり)、LinuxなどのOSの移植に必要な情報は、開発者にとってますます入手しにくくなる、とトーバルズ氏は見ています。

 
 
Source:ZDNet via Ars Technica
(lunatic)


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