10月にMetaとなったFacebookが、同社の暗号資産のウォレットNoviの小規模なパイロットテストを、米国とグアテマラで行った。それ以降テスターたちは、お互いの間の個人的な決済をそのサービスでできるようになっている。そして今回、同社は米国の少数の人たちがWhatsAppの中でNoviによる決済の送受をできるようになると発表した。
There's a new way to try the @Novi digital wallet. Starting today, a limited number of people in the US will be able to send and receive money using Novi on @WhatsApp, making sending money to family and friends as easy as sending a message. pic.twitter.com/dGz3lejri7
— Stephane Kasriel (@skasriel) December 8, 2021
この展開は意外なものではない。Noviの共同創業者のDavid Marcus(デビット・マークス)氏は以前、MetaはNoviの決済を同社のすべての子会社、すなわちFacebookとInstagramとWhatsAppに展開すると語った。WhatsAppの場合は、送金はメッセージを送ることと同じぐらい簡単で、送金のためにアプリケーションを出る必要もない。手数料が発生しない単純な送金方法でもある。まずユーザーは、WhatsAppの中に送金相手の連絡先を見つけ、テキストバーの中の、Androidならクリップのアイコン、iOSなら+のアイコンをタップし、Paymentをセレクトして、Noviのアカウントへの入り方のインストラクションに従う。
NoviのトップであるStephane Kasriel(ステファン・カスリエル)氏がTwitterで次のように述べている。「家族などへの送金に関する話をWhatsAppでしているという話をよく聞きます。Noviならそれが安全かつ無料で瞬時に行えます。決済がチャットの中に、直接表示されるのです」。
Facebookは長年にわたり、同社のデジタルウォレットと、同社がサポートする予定だった暗号資産Diem(以前はLibra)をときどきちらつかせてきた。しかし世界中の規制当局から反発にあったため、Diem Associationは方針を変え、そしてNoviは最終的に米ドルに支えられたPax Dollar(USDP)と呼ばれるステーブルコインを使うことになった。「1USDP=1米ドル」である。Noviを使うとき暗号資産を買う必要はなく、それは単純に、ステーブルコインを手段とする送金行為にすぎない。WhatsAppの上でNoviを使ってUSDPを送ることはまだその可利用性が極端に限られているが、カスリエル氏によると、その体験に関するユーザーからのフィードバックがあり次第、利用域をもっと拡張するという。
編集者注:本記事の初出はEngadget。執筆者のMariella MoonはEngadgetのアソシエイト・エディター。
画像クレジット:Meta
[原文へ]
(文:Mariella Moon、翻訳:Hiroshi Iwatani)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2021/12/11/2021-12-09-whatsapp-begins-offering-novi-money-transfers-to-some-users-in-the-us/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Mariella Moon,Hiroshi Iwatani
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