Appleが日本の総務省から、iPhone14シリーズ、iPhone15シリーズで衛星通信を行うための「技適」を取得したことが分かりました。2022年から開始されたiPhoneの衛星通信は、日本ではまだ利用できませんが、準備が進められている模様です。
2023年11月30日付けで「技適」取得
総務省が、電波法に基づく技術基準適合証明(通称「技適」)の認定を受けた機器のリストを更新し、AppleのiPhone14シリーズの4モデル(2022年9月発売)と、iPhone15シリーズの4モデル(2023年9月発売)が、衛星通信を利用するための認定を2023年11月30日付けで取得していることが分かった、と移動体通信専門ブログメディアblog of mobileが報じています。
「技適」は、通信機器が電波法に定める規格に適合していることを示し、日本国内で通信機器を利用する際に必要なものです。
筆者が総務省のWebサイトで検索したところ、iPhone14シリーズとiPhone15シリーズが2023年11月30日付けで「証明規則第2条第28号の2の3に規定する特定無線設備」である「1.6GHz帯/2.4GHz帯移動衛星通信システム用携帯移動地球局」として認定を受けていることが確認できました。
ちなみに、iPhone14シリーズは2022年9月8日、iPhone15シリーズは2023年9月12日と、いずれもAppleによる発表当日に、通常の通信用の認定を受けています。
日本での衛星通信機能、発表時期はいつ?
日本でのiPhone衛星通信機能が利用可能となる時期は、いつでしょうか?
筆者は、2024年9月にiPhone16(仮称)の発表とあわせてアナウンスするのではないかと推測しています。
9月を待たずにプレスリリースで発表する可能性もありますが、新型iPhone発表イベントで「これまでに多くの人々の命を救ってきた衛星通信機能が、新たに日本などで利用可能になります」と発表するように思えます。
なおAppleは、iPhoneの衛星通信機能を発表した2022年9月、費用について対応iPhoneの購入で2年間無料にすると発表していました。その後、2023年11月に無料期間を3年に延長すると発表しています。
山間部での救助などで活躍の機能。災害対策にも期待
iPhone14シリーズで対応が開始された衛星通信は、携帯電話ネットワークに接続できなくても衛星通信によって救助を求めることができる機能です。
同機能は、当初のアメリカとカナダ以外に、英国、ヨーロッパの一部の国で利用可能となっています。
iPhoneの衛星通信機能は日本ではまだ利用できませんが、山火事に遭遇した際、衛星通信が利用できたおかげで救助された事例が伝えられています。
また、正確な位置情報が取得できるなど、救助する側にとってのメリットも多いそうです。
日本でも、山間部や海上のほか、災害で携帯電話通信網が利用できない場合の緊急通報などへの活用が期待されます。
iOS18では衛星経由でメッセージ送受信可能に
Appleは、iOS18の新機能として、衛星通信を使ったメッセージの送受信を発表しています。
この機能は、緊急通報に限らず、衛星通信を使ってiMessageかSMSのやり取りができるものです。
iMessageでは通信がエンド・トゥ・エンドで暗号化されるほか、タップバック機能や絵文字も利用できます。
衛星通信を使ったメッセージ送受信が利用できる国・地域として発表されているのは、現在のところアメリカのみですが、いずれ日本でも利用可能になることに期待したいところです。
Source: 総務省 via blog of mobile
- Original:https://iphone-mania.jp/news-582860/
- Source:iPhone Mania
- Author:hato
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