文房具でワクワクしていた“あの頃”を思い出す。Pencoのボールペンは真鍮筆記具のひとつの到達点だ

少年時代、新しい文房具を手にしてワクワクした、そんな思い出がある人は多いのではないでしょうか? あの頃はみんなシャープペンシルやボールペン、ペンケースに定規、下敷などでいかにして個性を出すか、お気に入りのモノを持ち歩くかに躍起になっていたように思います。

我が家は割と厳しい家庭だったのであまりおもちゃやゲームの類は買ってもらえなかったのですが、文房具や本に関しては比較的自由に与えられていました。当時は下手ではあるものの絵を描くのが好きで仕方がなく、1か月に1冊はノートやボールペンを使い潰していたのですが、勉強のためではないと親は知っていましたがそれでもノートと筆記具代はお願いするといつもスッと渡してくれました。一種の知育だと考えていたのでしょう。今、振り返るととてもありがたいと言うか、良い育て方をされたように思いますし、感謝しています。

▲Penco「パーフェクションブラスボールペン」(4950円)

周りの友人たちは冒頭の通り、某人気ゲームの鉛筆や人気アニメのペンケースなどを購入しては見せ合いっこをしていたわけですが、そういったモノにはあまり興味がなく毎回同じ自由帳と簡素なボールペンを学校の売店で購入していたのを、今でも鮮明に覚えています。いつも同じモノなのにもかかわらず、購入するたびに毎回新鮮に嬉しかった。絵を描くという娯楽に必須な、言わば神器のように思っていたのかもしれません。

ときは流れ、もう少し大人に近付いてくると今度は子供の頃とはまた違ったかたちで持ち物で個性を出そうとします。中学・高校くらいになるとさすがに絵を描くためではなく、そういった気持ちで文房具を選ぶようになりました。

周囲は当時大ヒットしていたパイロットの「ドクターグリップ」に夢中でした。さまざまなカラバリも出ていたため、自分は何色、のように同じアイテムの中でも各自キャラを出していたように思います。しかし、そんなときにも「ドクターグリップ」は手にせず、大叔父にもらったTBSのノベルティボールペンを使用していました。重厚感のある、所謂削り出しのシルバーのボディが大人の持ち物っぽく、とてもかっこいいなとひとりで楽しんでいたのです。工業製品っぽさがクールに映ったと言いますか、よく考えると工場群や配管が張り巡らされたビルの裏側などが小さい頃から好きでしたし、好きになるべくしてなったのかなと。

そして、大人になった今。気付くとデジタルデバイスばかりの世の中になっていました。正直、文房具に触れる機会はずいぶんと減ってしまったのですが、そのぶんさらに持つモノにはこだわるようになったように感じます。逆にこだわりが強くなったぶん、新しいモノに対しての感動も減ってしまった…そんな寂しい状況の中、久しぶりに手に取るだけでワクワクするような、クラフトマンシップ溢れるボールペンを見つけたのです。

それがPencoから登場したゴールドの「パーフェクションブラスボールペン」です。

ブラス、つまりは真鍮製のこちら。携帯用のペンとして親しまれてきたバレット(弾丸)型のフォルムに真鍮を削り出したボディが上品な輝きを見せます。しかも、各パーツすべて国内製造というこだわりっぷり。シンプル、そしてわずか9.3cm(携帯時)というコンパクトなボディの中にPencoの真髄が詰まっているのです。

もう大人なので友人や知人に見せびらかせたいとか、そういう気持ちは持っていませんが、それでも持つだけでひとり満足できる、そんな素敵なプロダクトということは間違いないでしょう。手に取れば、あの頃の気持ちを呼び起こすかもしれません。

>> Penco

<文/手柴太一(GoodsPress Web)>

 

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